オーガニック通信

 

2014年

  • Vol.42号 12月29日

    本年最後のメルマガです。
    一年間お付き合いありがとうございました。
    来年もさらにパワーアップして進めていきたいと思います。

    今年10月、トルコのイスタンブールで開催され、約80カ国900名が参加した
    国際有機農業運動連盟(IFOAM)の世界大会では、現在世界が抱える環境問
    題、資源の枯渇、温暖化と気候変動、人口増と食料不足、貧富の格差など
    様々な問題に対して、有機農業とその背景にある考え方、視点をフィルター
    にすることによって単に農業の問題としてではなく、次の時代に向けた問題
    解決のための具体策が見えてくることが様々な事例から指摘されました。
    地域性や多様性、環境との調和、安定した食料生産、小規模分散型の生産・
    消費システム、自然エネルギーの活用と省資源など、あえてひとつキーワー
    ドをあげれば“sustainability”(持続性)で、これを社会的・経済的・技術
    的にどう担保するかの提案・議論に集約されていました。

    こうした世界的潮流、そして特にアメリカ、ヨーロッパでのオーガニックマ
    ーケットの成長が著しく、さらにはアジアにおいても注目度が高まっている
    という現状に鑑み、来年4月24日・25日で「とことんオーガニックシンポジ
    ウム2015」を開催することとしました。

    そのコンセプト、目的は下記にリンクしてありますので、是非クリックして
    みてください。

    http://www.food-trust.jp/tokoton2015/index.html

    現在、2日間の連続シンポに登壇していただく方々と話し合いを進めています。
    来年はこのメルマガを通して、逐次情報をお伝えしていきます。

    *****
    ■NEWS
    直近のニュースとしてネオニコチノイド系農薬の基準緩和が進みそうです。
    原発再稼働についても動きが活発という以上に、再生可能エネルギー接続保
    留問題についてこんな記事がありました。「特に信じがたい点は、再生可能
    エネルギーの接続保留に真っ先に乗り出した九州電力を筆頭に、6社の電力会
    社が原子力発電の供給力を最大限に織り込んだうえで再生可能エネルギーの
    接続可能量を算出したことだ・・つまり・・・再稼働が危ぶまれる老朽化し
    た原子力発電所や建設途上の原子力発電所までも供給力に加えている」とい
    うことです。世界の潮流と逆行というよりは、日本はどこに向かおうとして
    いるのでしょうか?

    ■FEATURE(特集)
    2015とことんオーガニックのテーマのひとつが、“オーガニックの原点
    を見つめ直す”ということ。それを考えるきっかけになる記事を集めてみま
    した。

    食料自給率目標(50%)引き下げへ
    元々カロリー計算による自給率にどれほどの意味があるかということについ
    てはこのメルマガでも取り上げてきました。いずれにしても農地の減少が止
    められない中、農業の大規模化や輸出産業化で自給率が上がることはあり得
    ないことです。さらにはTPPに入れば下がる。入らなければ上がるということ
    もないでしょう。要は国民が納得する農業は?という問いかけに答えること
    です。

    富裕層と貧困層の食事を並べてみた
    ショッキングな格差問題として取り挙げました。
    関連記事ではWWFからの、40年で生物種半減のこと。40年といえばローマ・
    クラブ「成長の限界」という指摘がありました。ますます食料問題や資源問
    題、環境問題に対する有機農業の役割が問われます。

    「国際家族農業年から始まる小規模家族農業の道」セミナー報告
    農業の大規模化や経済主導では飢餓を解決できないのはわかったが、何を持
    って解決に向かわせるのか、大きな課題です。

    さてさて、これまでの有機農業は?そしてこれからどんな役割があるのか?
    来年4月24・25日はとことん考え、具体的行動に結び付けたいと思います!

    良いお年を!

                                    徳江倫明

    ※生地タイトルの最初に*のあるものは、各配信元で購読登録(無料)を行
    う必要があります。あらかじめご了承ください

    _/_/_/_/ I N D E X _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_//_/_/


     ・NEWS  ……… [1]ミツバチ大量死?の農薬、残留基準緩和へ

             [2]再生可能エネルギーを抑えて原子力を最大に、
               世界の潮流に逆行する日本の電力

             [3]消費者委 新制度の基準案、
               名称は「機能性表示食品」に

     ・FAATURE …… オーガニックの原点を見つめ直す(食料と農業)
              食料自給率目標(50%)引き下げへ
              富裕層と貧困層の食事を並べてみた
              「国際家族農業年から始まる小規模家族農業の道」
              セミナー報告
               
     ・TOPIC ……… ≪遺伝子組み換え≫≪食品表示/健康≫
             ≪エシカル/フェアトレード≫
             ≪市民エネルギー/電力自給≫

             ……など話題20件


    ■ N E W S ━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……


    [1] ミツバチ大量死?の農薬、残留基準緩和へ

       厚生労働省の部会は24日、ミツバチの大量死の原因と指摘されてい
       るネオニコチノイド系の農薬「クロチアニジン」について、食品中の
       残留基準を緩和する案を了承した。化学メーカーからの適用拡大の申
       請を受け、内閣府の食品安全委員会の評価を踏まえ設定した。ただ、
       欧州連合(EU)の基準値より緩く、環境保護団体が反発している。
       (サイトより引用)

       (詳しく読む)朝日新聞デジタル サイトへ
       http://www.asahi.com/sp/articles/ASGDS4HCLGDSULBJ00D.html

        【関連記事】
        ネオニコチノイド系「基準緩和は妥当」 厚労省部会
        (詳しく読む)毎日新聞 サイトへ
        http://mainichi.jp/select/news/20141225k0000m040130000c.html

       アメリカ、ハワイなど野生生物の保護区でもネオニコ禁止に?
       オバマ大統領令につづくアメリカの動き
       (詳しく読む)グリーンピースジャパン サイトへ
       http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/2/blog/51751/

       赤とんぼを激減させた新農薬は人体には無害なのか?
       (詳しく読む)BLOGOS サイトへ
       http://blogos.com/article/101890/


    [2] 再生可能エネルギーを抑えて原子力を最大に、
       世界の潮流に逆行する日本の電力

       電力会社による再生可能エネルギーの接続保留をきっかけに、解決に
       向けた議論が各方面で繰り広げられてきた。しかし政府と電力会社は
       旧態依然の考え方に固執したままである。再生可能エネルギーの導入
       量を抑制する一方で、停止中の原子力発電所は古い設備を含めてフル
       稼働させる方針だ。
       (サイトより引用)

       (詳しく読む)スマートジャパン サイトへ
       http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1412/17/news044.html

        【関連記事】
        「再エネ」最大限導入へ、問われる国の本気度
        (詳しく読む)東洋経済オンライン サイトへ
        http://toyokeizai.net/articles/-/55483

        ※終着点は地産地消 電力自由化、7.5兆円市場解放の衝撃
        (詳しく読む)日本経済新聞 サイトへ
        http://www.nikkei.com/article/DGXMZO80631480Y4A201C1000000/



    [3] 消費者委 新制度の基準案、名称は「機能性表示食品」に

       機能性表示に関する「食品表示基準(案)」(以下、基準案)につい
       て、消費者委員会は12月9日に行った会合で答申案を了承した。大
       荒れとなった前回の会合から一転、合意。新制度を活用する食品の名
       称に異議もなかったことから、名称は「機能性表示食品」となる見通
       し。了承を受けて、消費者庁では食品表示基準やガイドライン公表の
       準備に入るが、ガイド公表は来年1月になるとみられる。
       (サイトより引用)

       (詳しく読む)通販新聞 サイトへ
       http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2014/12/post-2050.html

        【関連記事】
        食品の機能性表示制度で意見書 生活クラブ生協連
        (詳しく読む)農業協同組合新聞 サイトへ
        http://www.jacom.or.jp/news/2014/10/news141029-25667.php

        【関連資料】
        消費者庁・食品表示関連情報
        http://www.caa.go.jp/foods/

        食品の新たな機能性表示制度に係る食品表示基準(案)関係資料
        消費者庁食品表示企画課
        http://www.caa.go.jp/foods/pdf/kankeisiryou_1.pdf


    ■ F E A T U R E ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

    オーガニックの原点を見つめ直す

    2015とことんオーガニックのテーマのひとつが、“オーガニックの原
    点を見つめ直す”。食糧、生物多様性、家族農業、自給率(TPP)などに
    かかわるニュースを、今年拾った過去のニュースと併せ再掲しました。
    これらの課題は、これまで有機農業こそが代案と理論づけられてきた中心
    的なテーマといえます。はたして有機農業は、今も社会的課題(※)への
    オルタナティブたりうる存在なのでしょうか?

       ※環境、教育、文化、経済、倫理、人権、人口、医療、市民、資源、
        安全、食料
        http://blogos.com/article/101263/


    ■食料自給率目標(50%)引き下げへ
     …補助金頼みに限界 来年の基本計画に盛り込む

     政府は、食料自給率(カロリーベース)を2020年度に50%にする現在の目標
     を引き下げる方向で検討している。13年度の食料自給率は39%で、目標達
     成が困難であるとの見方が強い。来年3月に策定する「食料・農業・農村
     基本計画」に新しい目標値を盛り込むため、農林水産省が議論を進めてい
     る。また、財務省は補助金に頼った自給率引き上げは無理があると指摘し、
     目標を引き下げる方向で見直して関連予算を効率化するよう求めている。
     (サイトより引用)

     (詳しく読む)現代ビジネス サイトへ
     http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41405

      (メルマガ2014年5月27日vol.36より)
      食料自給率、3年連続で39%
      TPP参加で「コメ輸入」するなら30%割れに(2013.8.22)
      (↓詳しく読む↓)日本経済新聞 サイトへ
      http://www.j-cast.com/2013/08/22181706.html?p=all

      (メルマガ2014年3月12日vol.35より)
      食料自給率で目標下げ議論 農相諮問機関、TPPなどにらむ
      (↓詳しく読む↓)日本経済新聞 サイトへ
       http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2803X_Y4A120C1EE8000/


    ■富裕層と貧困層の食事を並べてみた 
     「持てる者と持たざる者」の目に余る格差
     (詳しく読む)ハフィントンポスト サイトへ
     http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/11/what-rich-and-poor-eat-_n_6312866.html

      (メルマガ2014年12月01日vol.40より)
      40年で自然の豊かさは半分に
      WWF『生きている地球レポート』2014発表
      (↓詳しく読む↓)ハフィントンポスト サイトへ
      生きている地球レポート2014
      http://www.huffingtonpost.jp/wwf-japan/living-planet-report_b_5904342.html
      【関連記事】生きている地球レポート2014要約版(pdf)
    http://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/WWF_LPRsm_2014j.pdf

      (メルマガ2014年8月8日vol.37より)
      人口90億の食糧、カギは小規模農業
      (↓詳しく読む↓)ナショナルジオグラフィック ニュースサイトへ
      http://nationalgeographic.jp/nng/article/20140521/398322/


    ■「国際家族農業年から始まる小規模家族農業の道」セミナー報告
     (詳しく読む)ATJ サイトへ
     http://altertrade.jp/archives/8314

      (メルマガ2014年3月12日vol.35より)
      2014国際家族農業年—今問われる「家族農業」の価値—
      (詳しく読む)農林中金総研 サイトへ
      http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1401jo1.pdf

      2014年は「国際家族農業年」
       〜家族農業の果たす役割の大きさを再認識しよう〜
      (詳しく読む)国際連合広報センター サイトへ
      http://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/8482/


    ■ T  O  P  I  C ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

    ≪遺伝子組み換え≫

    中国が遺伝子組み換えトウモロコシの輸入解禁伝える
    (詳しく読む)Bloomberg サイトへ
    http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NGPCV56JTSE901.html

     【関連記事】
     遺伝子組み換え作物の普及に中国国民が抵抗−海外メディア
     (詳しく読む)新華ニュース サイトへ
     http://www.xinhuaxia.jp/social/56604

     中国のGMトウモロコシ輸入拒否で対策協議—米企業連合
     (詳しく読む)WSJ サイトへ
     http://jp.wsj.com/articles/SB11133530172994754599304580339862898787410

    EU議会 GM規制の“自由化”へ合意 1月に正式議決へ
    (詳しく読む)オーガニックニュースクリップ サイトへ
    http://organic-newsclip.info/log/2014/14120645-3.html

    世界初のオープンソースGM種子
    (詳しく読む)オーガニックニュースクリップ サイトへ
    http://organic-newsclip.info/log/2014/14120645-1.html


    ≪食品表示/健康≫

    増え続ける日本の食品添加物、
    その理由は国際社会からの圧力だった!
    (詳しく読む)ヘルスプレス サイトへ
    http://healthpress.jp/2014/12/post-1362.html

    健康的な食事にこだわりすぎて病気になる
    「オルトレキシア」って何?
    (詳しく読む)WSJ サイトへ
    http://jp.wsj.com/articles/SB10113763752903943770504580272140523277622

    リスク知り「健康寿命」を延ばす 遺伝子検査、シニア層にも浸透
    (詳しく読む)SankeiBiz(サンケイビズ) サイトへ
    http://www.sankeibiz.jp/econome/news/141221/ecb1412211712002-n1.htm

    Google検索に新機能、
    食品のカロリーから今日の予定まで検索できるように
    (詳しく読む)INTERNET Watch サイトへ
    http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20141219_681028.html


    ≪エシカル/フェアトレード≫

    国連エシカル・ファッション・イニシアティブが展覧会を実施
    「テゲ ユナイテッドアローズ」「ステラ・ジャン」のウエアも展示
    (詳しく読む)WWD.com サイトへ
    http://www.wwdjapan.com/fashion/2014/12/11/00014732.html

    命を大切に。不殺生という意味をもつ新しいシルク
    (詳しく読む)アメーバニュース サイトへ
    http://news.ameba.jp/20141216-763/

    2014年ファッション回顧 「究極の普通」をまとう
    (詳しく読む)朝日新聞デジタル サイトへ
    http://www.asahi.com/and_w/fashion/SDI2014121932001.html

    東芝グループ20万人が「社会貢献一斉アクション」、
    世界で518プロジェクト
    (詳しく読む)オルタナ サイトへ
    http://www.alterna.co.jp/14167


    ≪市民エネルギー/電力自給≫

    接続留保問題受け、自然エネ全国ネットワークが設立
    (詳しく読む)オルタナ サイトへ
    http://www.alterna.co.jp/14150

    電力も「選べる時代」 太陽光買い取り、サービス多様化
    (詳しく読む)日本経済新聞 サイトへ
    http://www.nikkei.com/article/DGXMZO80638550Y4A201C1000000/

    「新電力」に続々と切り替える地方自治体の動き
    (詳しく読む)夕刊アメーバニュース サイトへ
    http://yukan-news.ameba.jp/20141214-24/

    「脱・大手電力」が進む企業。
    “安さ”だけでない新電力が選ばれる理由
    (詳しく読む)日刊SPA! サイトへ
    http://nikkan-spa.jp/756346

    金、人、モノ…すべて「地元産」
    小田原市が実践する究極の再生可能エネルギーとは
    (詳しく読む)dot.ドット 朝日新聞出版 サイトへ
    http://dot.asahi.com/dot/2014120600007.html?page=1

    さらば電力会社! 自家発電で自給生活する人が意外と増えていた
    (詳しく読む)夕刊アメーバニュース サイトへ
    http://yukan-news.ameba.jp/20141214-12/

    自分が使いたい電気は自分でつくる「オフグリッド」な生活とは?
    (詳しく読む)日刊SPA! サイトへ
    http://nikkan-spa.jp/756347


    /\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

    ≪オーガニック通信 vol.42≫

発  行  元:一般社団法人フードトラストプロジェクト
                  代表理事 徳江倫明
      
       お問い合わせ・連絡先……
       〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-22-8内外ビル7階
             TEL:03-3523-0028  FAX:03-3523-0861
             MAIL: ftpinfo@food-trust.jp
             ※@を小文字に変換してください
       事務局   渡邊竜史 竹内 周

2020年 10月15〜17日オーガニックライフスタイルエキスポに出展します。生きもの認証モデル産地のトゥルシーティー、数量限定の天日干し米他の販売もしています。

2019年 生きもの認証米スタート

10/29,30 11/5~8 NODE UEHARA
10/29,30 11/5~8 NODE UEHARA
8/2〜8/9 代々木上原駅前カフェにて
8/2〜8/9 代々木上原駅前カフェにて

2017,18年 畑で生きもの観察

八街の有機畑で生きもの観察会
八街の有機畑で生きもの観察会
とれたて野菜でランチ!
とれたて野菜でランチ!

2016年オーガニックライフスタイルエキスポでの様子!

有楽町国際フォーラムにて
有楽町国際フォーラムにて

2014年度の埼玉県小川町での様子

有機圃場で生きもの採集
有機圃場で生きもの採集
田んぼの生きもの調査
田んぼの生きもの調査
霜里農場の金子先生のお話!
霜里農場の金子先生のお話!

2013年度の山梨県北杜市での様子

第一回養成講座の様子 2013年9月(北杜市)
第一回養成講座の様子 2013年9月(北杜市)
座学では有機や生きもの基礎を学ぶ
座学では有機や生きもの基礎を学ぶ
実習地の五風十雨農場にて
実習地の五風十雨農場にて